メニュー

糖尿病網膜症

糖尿病網膜症ってどんな病気?

糖尿病は一言で言うと血管がベトベトになって傷んで脆くなっていく病気です。目の血管は非常に細いので一番影響を受けやすいのです。血管が脆くなると血液成分が血管の外に浸み出してきます。最初は小さな出血から始まりますが血糖コントロールが上手くいかないと徐々に進行していきます。この時期は大抵の場合症状はありませんが中には 黄斑部 という一番視力に影響する場所に出血やむくみが出るケースがあります。この場合は初期の段階からかなり見えづらさを自覚することになります。

中期になると血管が一部閉塞し網膜に血流障害が起きて十分な酸素がいかない場所が出てきます。例えて言うと目の中に暖房の効いた快適な部屋と暖房は壊れ隙間だらけの寒~い部屋があるイメージです。両方を暖めようとすれば快適だった部屋の温度は下がりエアコンはフル回転で稼働しなければならないのでやがて壊れてしまうでしょう。快適な部屋を今のまま保つにはどうすれば良いか?隙間だらけの部屋を潰してしまえば良いのです。これがレーザー治療の考え方及び目的です。血管の詰まった虚血網膜をレーザーで焼くことで酸素需要を減らし残りの網膜に多くの酸素を供給出来るようにして進行を抑えるのがねらいです。

この時期にレーザー治療を逸すると虚血網膜からやがて酸素を求めて 新生血管 という脆い血管が生えてきます。これは破れると大出血を起こします。こうなると何れ出血が退いても目の中は出血の遺残物質で満たされ、まるで蜘蛛の巣状態。こうなってしまうともう万事休すです。やがて失明に至ります。

治らないの?

初期の段階であれば血糖コントロールで改善されます。しかし中期になるとそれ以上悪化させないことが目標になります。前述のレーザー治療が主体になりますが視機能低下が起こる黄斑部が障害されるタイプでは現在むくみの原因物質の働きを抑える薬剤を目に注射することで視力の回復が期待できるようになりました。

アドバイス

症状が無いと定期検査の意味を見失い中断してしまう方が多くいらっしゃいます。
➖自覚症状が無いからこその定期検査➖定期検査こそが治療の第一歩である事をくれぐれもお忘れなく
治療が必要なタイミングを逃さないために糖尿病と診断された方は必ず眼科で定期検査を受けるようにしましょう。

最も糖尿病にならないようにするのが一番大切なことなのですが。。。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME