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近視

近視とは?

近視とは眼球が前後方向に長くなることで目の中に入った光が網膜(カメラで言うフィルムにあたる)より前でピントが合ってしまう状態を言います。網膜上にピントを合わせるためには凹レンズの眼鏡を使って屈折を弱めることで鮮明に見えるようになります。
近視には単純近視と病的近視があり、単純近視とは眼鏡等で容易に矯正できるもので所謂学童近視もこれに含まれます。病的近視は眼球後部の変形を特徴としそれに伴い視神経や網膜が機械的に障害され失明を起こします。

どうしてなるの?

近視の発症には遺伝的要因と環境的要因の両方が関与すると考えられています。環境因子としては近業や屋外活動の関与が報告されています。
病的近視は遺伝的要因が強いことが解っていますが決定的な遺伝子解明までには至っていません。さらに単純近視と病的近視は同じ要因によるものなのかどうかも明らかになっていません。

近視は治るの?

眼軸長が伸びたことによる近視は根本的に外科的治療以外で治すことは出来ません。よって予防が大切です。現在近視の進行を抑えるため様々な研究が進められています。代表的なものをいくつか挙げておきます。

⒈眼鏡による予防

累進屈折力レンズ眼鏡(いわゆる大人の遠近両用眼鏡)をかけることで調節を減らし眼軸長が伸びるのを防ぐものですが抑制効果は10%位といわれています。

⒉ソフトコンタクトレンズによる予防

多焦点ソフトコンタクトレンズによって周辺部網膜の焦点ボケを軽減し眼軸の延長を抑える方法ですが十分なエビデンスは得られていません。

⒊オルソケラトロジーによる予防

カーブの弱いハードコンタクトレンズを就寝中に装着して角膜の形状を変えることで眼軸の延長を抑える方法で近年その効果が注目されて来ています。特に学童期のお子さんには抑制効果が高く当院でもこの治療を行っております。詳しくは診療内容にあるオルソケラトロジーの項目を参照下さい。

⒋低濃度アトロピン点眼(マイオピン)による予防

アトロピン点眼は小児期の近視進行を軽減させることを目的にシンガポールで研究、開発された点眼薬です。就寝前に1回点眼するだけで副作用は殆どありません。近視の進行が完全に止まるわけではありませんが少なくとも2年継続して使用することで何もしない場合と比べて近視の進行を60%軽減できました。前述のオルソケラトロジーと併用することでより高い効果が得られたとの研究結果が報告されています。現在日本では保険適応薬ではないためオルソケラトロジー同様自費診療となっております。当院では原則3ヶ月に一度の診察を受けて頂きます。

アドバイス

近視は進行すると将来網膜剥離や緑内障などのリスクが高まります。環境的要因は工夫で減らすことことが出来るので普段から意識して生活する事をお勧めします。

昨今近視の低年齢化が危惧されております。学校検診で要精査になったら必ず眼科を受診しましょう。

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